コンクリートの色

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近くのシンプルなコンクリート住宅の外壁の打ちっぱなしコンクリートの色を測ってみました。大部分は、明るい灰色、専門的には、マンセル値: N.8.0~7.0で、部分的に僅かに黄色がった所は、 5Y7/0.5(マンセル近似値)でした。コンクリートの明るさは  N.8.0~7.0で、これは日本人の平均的な肌色の明度です。そう思って見ると無機的な印象のコンクリートにも、親しみを感じます。ところで、マンセルカラーシステムは、アメリカ人:アルバートHマンセルによって開発された、世界中で最もよく知られている色彩体系です、10進法の体系で整理しやすいので、わたしも日常的に色のモノサシとして活用しています。

参考資料:アメリカのマンセル色彩科学研究所:Munsell Color Science Laboratory web-site: http://www.rit.edu/cos/colorscience/about.php

測色方法:視感測色

緑青色の屋根:ライトの愛弟子の建築

 

加地邸-1 加地邸-2

フランクロイドライトの愛弟子の建築家:遠藤新氏が1928年に手掛けた別荘の一つ、葉山の加地邸が現在、公開されているので見学に行ってきました。遠藤新氏の孫にあたる友人に、建築設計の意図、家具、照明のデザインと配置、建築意匠について、御説明いただき改めて遠藤新氏の建築の魅力、有機的な建築に触れることが出来ました。80年余り経つ室内は、今もカビ匂いを、湿気臭い匂いを感じません。その理由は自然の風を室内に取り込む工夫が随所にあることです、屋根の頂上に付けらた複数の換気口もその一つです。屋根は銅板が緑青色に変化し、大谷石と綺麗なコントラストを感じさせています。緑青色は色を測ると5G6/4.5(マンセル近似値)です。少し離れた国道からも、この緑青色の屋根が、加地邸の目印です。

加地邸の公開情報:なぜ86年も前の邸宅がかくも今の我々を魅き付けるのか。http://hhtrust.jp/news/展覧会「加地邸をひらく~継承をめざして~」の/

緑青色ろくしょういろ:くすんだ緑:4G5/4.5

参考文献:色の手帖

煉瓦色

東京駅

東京駅舎を代表する素材「れんがの色」を測ってみました。赤味の強い茶色だと思っていましたが、視感測色で測ると、7.5R5/6〜7.5R3/6で、橙味よりの赤でした。色名ガイド「色の手帖」で、煉瓦色を調べてみると、赤煉瓦のような色、暗い黄赤10R4/7(マンセル近似値)と記載があります。東京駅舎の美しさの理由は、はっきりとした赤煉瓦色と白い御影石(一部は人工石)とのコントラストにあるようです。

参考文献:色の手帖/小学館発刊

測色方法:視感測色

 

 

ガラスの色


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今回は、ガラスの色を測ってみました。厚いガラスは、色味を感じますが、ガラスの種類によって色味は異なるようです。先日でかけた美術館のルーフガラスは、僅かに緑味がかったグレイシュな色:5G8/1(マンセル近似値)でした。ガラスも、大量に固まりで見ると存在感を感じます。カラーチャートでこのマンセル値を調べてみると、慣用色名にアイス・グリーンと記載されています。確かに冷たい感じのグリーンです。

参考文献:M・M Color Chart/日本カラーデザイン研究所発刊

測色方法:視感測色

 

 

卵の色

 

卵

一年ほど前から色を測ったり比べたり、色名の由来を調べています。測り方は、眼で測る視感測色です。機械で計測する物理測色と比べると精密ではありませんが、デザインを計画するレベルでは参考に出来ます。ブログの1回目は、一番身近な食材「卵の色」を測ってみました。茶卵は、橙味がかった茶色:2YR5/6(マンセル近似値)白卵も、ほんの僅かに橙味がかった白色:10YR9/0.5(マンセル近似値)で、真っ白ではありません。色の小辞典で調べてみると、殻と黄味を区別して、卵殻色と卵黄色と説明があり、卵の殻色の方には、鳥の子色(とりのこいろ)と言う気の利いた色名がちゃんとありました。

参考文献:日本の伝統色/福田邦夫著/読売新聞社発刊

測色方法:視感測色