漆器の朱色

2015.1.1.

お正月を飾る屠蘇器や重箱には、朱色の漆器をよく見かけます。我が家の屠蘇器も、祖母から譲られた昭和30年代のモノですが朱色の漆器で松と鶴が描かれています。箱には洗朱(あらいしゅ)とあり、鮮やかさを抑え、やや黄色みを帯びた薄い朱色です。フランス語で色が薄くなったことを形容して「洗われた」というラヴェという言葉が、使われるそうですが、洗朱も同じように、やや朱色があせた意味らしい。漆器に使われる朱色はハレの日を飾る落ち着いた朱色です。